【建設DX通信】村上支店 ICT施工現場見学会(R3・4国道7号維持工事)

2022年03月14日ブログ

3月11日、村上支店にてICT施工現場見学会が開催されました!

 

今年1月にDX推進室が発足し、第一回となったこの見学会は、MMS+GNSS/マシンコントロール切削機を活用した試行工事です。

*MMS:モービルマッピングシステム、高精度な3次元空間情報

*GNSS:GPSをはじめとする衛星測位システムの総称

施工は3月10日から4日間。羽越河川国道事務所 村上維持出張所の協力のもと見学会が実施されました。

当日は、社内・協力業者からの見学のみならず、地元TV局3社、新聞社7社からの取材もありました。

 

↑まだ雪が残る新潟県村上市。少し寒いけど、天気も良くて絶好の見学日和でした。

 

さて、今回は事前測量と切削工事の2つの工程でICTが活用されています。

<事前測量>

GNSSによる測位を利用したMMSによる現況路面の測定を行います。

MMSとは、3次元レーザー計測機とデジタルカメラによって、道路面および道路周辺の3次元座標データを取得する車両搭載型測量システムです。

搭載された乗用車が現場を通常速度で走行し、路面プロファイルを取得します。

↑MMS搭載車/レーザーを飛ばしながら現場となる道路を走行中。路面の凸凹がデータとして分かる!

測量時の車線規制による交通渋滞もなくて安全です。

 

続いて、プロファイルとして得られた点群データを処理、同時に現況から計画縦横断を作成、適度なピッチで断面を作成します。

その現況面と設計面データを重ね合わせたその差により、現場での切削厚さを決定します。

↑MMSで計測した現場データを整理して、3次元設計データを作成中。

 

<切削工事>

GNSS測位と厚み制御を組み合わせたマシンコントロール切削機で切削を行います。

切削機へ切削厚さデータを転送。切削機に搭載されたGNSSにより自機の位置を取得、その位置での設計切削厚さを切削します。

↑現場では切削厚さをマーキングすることなく切削作業を行うことができました。

 

↑ちゃんとマシンコントロールされている!熟練したオペレーター(操縦者)でなくても大丈夫。

 

↑気づいたらどんどん進んでいる切削機。きっと皆さんが想像するスピードよりも速いです。

 

<番外編>

見学会終了後、少しだけ舗装工事にお邪魔しました。

切削した後はアスファルトを敷き均して完成!

↑道路舗装って意外と繊細な作業が多いんです。

作業にあたる従業員も、アスファルトフィニッシャーも本当にかっこいい!

 

ということで、MMS+GNSS/マシンコントロール切削機を活用した試行工事を紹介いたしました。

いかがでしたでしょうか?

 

最後に、本システムの実用化に向けて、ルールなどを発注者や国交省と議論を進めていきたいとした上で、

「今回福田道路が初めて行ったが、当社だけでなく業界全体で広められるように活動していきたい」と北添技術部長が挨拶していました。

現場での作業負担軽減や省人化による事故防止といったメリットが挙げられる点から、今後は施工方法の一つとして選択肢になっていくと良いなと思います。

 

それでは今回はこのへんで。皆さまご安全に!