施工方法

切削オーバーレイでトラックをリフレッシュ 陸上トラックの改修工事では、既設の表層部分のみを削り取り、新たに表層面を施工する、「切削オーバーレイ」が行われます。陸上トラックには高い精度が求められているため、工事と並行して入念な検査が行われます。トラックの精度は、競技の公平性とともに競技者の安全にも関わってくるもので、道路工事と同じく、競技用トラックの施工においても重要です。
工事の流れ
既存表面切削工
まず、既設のウレタン表層面を切削機により切削します。切削機のビットと呼ばれる部分には、65cmの幅に130枚の刃がついており、この部分が回転することによりウレタン表層面が切削されます。切削後は、基層表面の仕上げや清掃 ・洗浄が行われます。
切削作業は、定期的に切削厚を確認しながら進められます。切削完了後には臨時検査が行われます。


ウレタン層(耐久層)塗布
新たに舗装するウレタン層を基層面に接着させるため、基層表面にプライマーを塗布 します。ウレタン樹脂はミキサーにより現場で混合され、特殊なレーキによって2.5mmの厚さで 均一に施工されます。気温が高いとウレタンの硬化が早まるため、作業は気温が下がってきた夕方から行われます。
施工作業は、定期的に施工厚を確認しながら進められます。施工完了後には臨時検査が行われます。


表面の仕上げ・レーンマーキング
ウレタン層に再度プライマーを塗布し、その上からエンボス材を吹き付けます。エンボスとは、表面に凸凹をつける手法として、陸上トラックに不可欠なものです。表面仕上げとしてトップコート工を施します。最後に、陸上トラックのレーンをマーキングします。この作業は、レーンの距離や角度を正確に測定しながら進められます。
レーンが引かれ、最終的な検査が終われば、新しい陸上トラックの完成です。

