施工方法

効率的工法と情報化が実現した短工期 工期や人員、環境など、性質の異なる複数の課題を同時に解決できるよう、福田道路では「スリップフォーム工法」と「ICT(情報通信技術)」を現場に取り入れました。コンクリート舗装の準備作業の大幅な省略化が図られる他、正確で効率的な施工が可能となり、同時に現場の環境も改善しています。
スリップフォーム工法
コンクリート版やコンクリート構造物などを連続的に打設する、型枠が不要なコンクリート舗装工法です。スリップフォームペーバ・スーパーチャージャーという福田道路オリジナルの専用機械2台を用い、コンクリートの供給、敷きならし、締固め、成型、表面仕上げなどを一括で行います。施工能力の増大、作業環境の改善、省力化、供用車線の確保など多くのメリットがあり、工期の短縮に貢献します。特に今回の八箇峠トンネル舗装においては、効果的に活用されました。


情報化施工・3D-MC技術(ICT)
施工管理データを搭載したトータルステーション(TS)を用い、コンクリート舗装機の走行位置を計測するとともに、舗装仕上り面となるブレード下端座標を計算し、施工管理データとのずれ量が基準値内に収まるよう舗装機の姿勢を自動制御します。また、ワンマン計測で舗装直後の高さ管理を行い、舗装機やコンクリートの特性等による個体差の有無を確認しながら、必要に応じて高さ管理データをオフセットさせることが可能です。高齢化等で熟練オペレーターが不足しつつある状況で、このような自動化技術は非常に効果的です。また、スリップフォーム工法と情報化施工の併用は、北陸地方整備局管内で初めて施工を行った現場でありました。


IRIへの対応
本工事では、コンクリート舗装の仕上りについて平坦性試験だけでなくIRIを用いて路面性状の確認を行いました。
左車線IRI | 1.14mm/m |
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右車線IRI | 1.06mm/m |
評価として、コンクリート舗装のIRI測定結果は「滑走路及び超高速道路」となり、高速道路と同等な路面性状と判断できました。
※IRI:乗り心地評価の国際規格であり、国際ラフネス指数を表します。IRIは舗装点検要領に記載されている点検項目のひとつであり、路面の凹凸程度を表す統計値です。数値が大きい方が大きくサスペンションが動くことを示し、平たん性が悪く乗り心地が悪いことを表すことにもなります。
舗装見学会について
